方丈記

目次

方丈記とは

鴨長明による鎌倉時代の随筆。

原文

ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人とすみかと、またかくのごとし。

日本語訳

流れ過ぎていく河の流れは途絶えることがなく、それでいてそこを流れる水はもとの水ではない。河の流れのよどみに浮かんでいる水の泡は、一方では形が消えてなくなり一方では形ができたりして、長い間そのままの状態でとどまっている例はない。この世に生きている人とその人たちが住む場所とは、またこの流れと泡のようである。

Posted by 知恵蔵